ライブ@タイム

出張続きで久しくタイミングのあわなかったタイムでのライブ。
昨日は久々で聴いてきました。

いつもはどちらかというと脇役のピアノが主役。
ピアニンこと井上ゆかりさんが紡ぐ音は冷たい鏡のような池に小さな石を投げて広がっていく波紋みたいに透明でコロコロころがる。

同じピアノなのに、弾き手がちがうと全然ちがう世界が立ち上がってくるのがすごく不思議…。

そう。曲には曲ごとに、そして送り手ごとに世界がある。

限りある生の中で、無限の世界を創りだせ!

ナトリウム灯のしたの琉球

大黒線からのループでスロットルを開けて、湾岸線に突入する時には660ccのちっこいエンジンは金切り声をあげていた。
つばさ橋を渡って、トラックを縫って、扇島の発電所タービンの音を後にしたところで、元ちとせの夏の宴がかかった。

Coccoちゃんの世界に通じるあやしい琉球の世界観。
現代の病んだ世界を歌うあっちゃんとは真逆の、全てを受け入れる伝統的なあやかしの世界が現出すると同時に、車は海底トンネルのオレンジ色に突入した。

奄美の歌姫が、ナトリウム灯の下で精霊を呼ぶ。
背中では踏み込んだアクセルに興奮してエンジンが叫ぶ。(っても660ccだけど)
海底を貫くコンクリートのチューブのなかで、長い髪の少女のまわりを、戦死した兵隊や、異形の精霊たちが、踊る。

AVCがスピードに応じてあげたボリュームが、エンジン音と共鳴してフレームを振動させ始めた時に、曲が終わって我に帰った。

トンネルを抜ければ、空港。
うちまで5分。

ケアンズ出張から

帰ってきました。
経由地のポートモレスビーに、やられてしまった。
すごい珊瑚礁マングローブ、背後に信じられない高さまで大地がせりあがり、街には土の道と突き刺すような人びとの視線。

到着したら、とりあえずターミナルが開いてなくて、駐機場でぶらぶら待たされるし、手荷物検査では難癖つけられて、電源アダプタを取り上げられたかとおもえば、同じ係官が、日本とニューギニアの関係を絶賛して、勝手にアダプタかえしてくれるし、今年就航したばかりのはずのB6は、すでにぼろぼろだし、成田に着陸する直前に窓の内側に雨が漏れて(?)くるし…。

なんか、いろいろむきだし!
誰かPNGに知り合いいないかな。
まじで、あすこと仕事してみたい‼

こゆいやつら

西表から帰ってまいりました!
今回も濃かった…。

同宿は、レイブガール二人組、中学生にしてオガン潮速8に潜る娘を持つ家族、匍匐前進花屋おねえさん、八匹のポチを飼うおばさん(8匹目認定>夕焼け)、あらゆる虫を求めて森をさすらう熱中(症)先生…でした。

とりあえず、朝っぱらからレイブガールズの部屋からはシャンベのリズムが鳴り渡り、夜中には、虫を呼ぶ怪しいブラックライトの明かりが森に満ちあふれ、海の中ではグリーンベレー並の匍匐前進が炸裂、そして夕焼けは目出たくポチ八号に認定されました。

濃い奴等に会いたければ、まずは金城旅館へ!
ふつうなのはぼくくらいのもんさ〜!

いえい!

iPhoneげっちゅ!
実は先週すでに。そして貯金はまたもや燃え尽きぎみ。
だれだ!299ドルなんて言ったのはっっ!

でもねー。かわいいんだよなー。
文字入力が途中でやたら遅くなったって、webブラウズ中に唐突にホーム画面に戻っちゃったって、バッテリーがぎりぎり1日しかもたなくったって、迷惑メールフィルターがついてなくてメールボックスが迷惑メールだらけになっちゃったって、ファイルの管理機能がいっさいついてなくったって、寝転がって見てると勝手に画面が横長になってどこ見てたのかわかんなくなっちゃったって、web画面を拡大縮小していると、なんかあさっての場所に飛んでいってしまったって、あまつさえSafariがハングアップしてしまっちゃったって、文字入力中に別の文字が出て来がちだって、だってだってだって、全然無問題っ!全然許すっ!許可!

だってかわいいから!!

去年の11月(http://mixi.jp/view_diary.pl?id=627835158&owner_id=14550040)から8ヶ月ぶりのお台場潜水。
(Produced by スガさん(http://plaza.rakuten.co.jp/sugajirou/))

もちろん冬の間も皆さんは潜っておられたのですが、ぼくは日和って潜っていなかったのでした。しかし、東京湾の海は冬が豊穣の季節、夏が死の季節。陸上とは死と再生のサイクルが完全に逆転している。

*****

一本目はお台場海浜公園。お台場Decksの目の前に広がるあの砂浜です。

エントリーすると、な、な、何も見えない!ダイコンですら本当にマスクにこすりつけんばかりに近づけないと文字が読み取れない!
ただ、海中は変な色であるものの一応明るいので、とりあえずお台場の石垣に向けて水面移動。50mくらい来たところで、石垣側に向かって方向を取り潜降。深度1m(笑)。全然見えない中に、突然ハゼがぴゅっと目の前を横切る。よく見るとそこら中ハゼだらけ。しかも、何故かえらい近づいても逃げない。
しかし、いかにも透明度が悪いので、ちょっと深場に行ってみることにして、沖側へ向けてそろりそろりと移動。と、急にひやっとしたかと思うと、視界がいきなり開けた。周囲は半ば夜の暗さでライトが必要だけど、そこら中にいるハゼ(マハゼか?)がはっきりと見える。イトミミズみたいなのはイトヒキゴカイか?突然目の前を巨大な銀色の魚雷のようなボラが駆け抜けていく。
意外にも海の中はにぎやか。でも、来るべき死の季節へ向けての予兆はあり、カニやカイの死骸が結構目についた。

30分ほど遊んで、仕事用に水も取って、帰途につこうとコンパスを見て泳ぎだしたらさっと隠れるエビちゃん。ちょっとがんばって粘ったけど、いかんせん光量不足。でかいライトかフラッシュ買うかねえ。。。さらに泳いでいたらクラゲさん。水中で出会うと、クラゲってホントきれい!一旦浮上して方向を確認する。。。

エグジットは、いい加減方向あってるのか不安になってきた頃に、いきなり目の前が砂地になって、めり込みランディング!座り込んでフィンとウエイト外して、上がりましたとさ。

二本目は船の科学館の羊蹄丸うしろのポンツーンからジャイアントでエントリー。いきなり何も見えない。ホントに何も見えない!

とりあえず手がかりが欲しくて岸壁まで水面移動し、壁際で潜降を開始。ん?なにも見えない。ん?見えない。ありゃ?海底についたけど何も見えない!!
底まですごく透明度が悪くて、ボトムはほとんどナイトダイビング。とりあえずすぐそばにあったはずの壁がどこにあるのかわからない!えーっっ!?もう方角がわからないよ!!しかも、ほとんど手を伸ばせば届くくらいの距離の壁際を潜降したので、コンパスもセットしていない。いきなり遭難状態。
かるくパニックになりかけたので、一旦動くのをやめて深呼吸。。。お、ホントに落ち着いてきたぞ。NAUIの教科書正しいじゃん!

で、小刻みに全方向に動いて、壁を発見。つか衝突。(笑)
11月にはヒメホウキムシの大群落のあった岸壁は、一面、白いホヤの群体で被いつくされている。後から聞いた話では、ユウレイボヤだそうな。
で、それからは壁の見える範囲で潜ったのですが、これが行動範囲狭い狭い。でも、壁沿いに移動すると、一部ちょこっと透明な部分もあって、海底の様子も見ることは出来た。ウミウシさんも発見。
とにかく、ちょっと油断するとすぐに壁を見失う(壁までは腕をのばせば届く距離)ので、すっごく怖い。でも、見える場所では果敢に海底も探索。とはいえ、振り返ると壁が見えなくなっていて、すぐに逆戻り。安全第一だろ!?

壁沿いにいろいろみて、30分くらいしてから、水を取ってとりあえず浮上。いやー。水上は夏の日差しがまぶしい。しばらくBCに空気を入れて、タンクに体重を預けるようにプカプカ浮く。お?フィンを換えたら直立姿勢もやりやすい?これでドリフトも安心だね!って思っていたらなんか足がつってきた!ひえー!なんで水面がこんなに苦手なの?>ヲレ

ツーワケで、再潜降。ちょい水面下をポンツーンに向かって泳ぎ、エアを入れて、エグジット。ミュー!脱ぎやすい!!

家族でいつも潜ってらっしゃる、かなりの潜水経験があると見受けられる常連さんも、今回は怖い思いされたらしい。なんでも、潜水者のマーカーとして全員が曳航しているブイが絡んじゃった上に、羊蹄丸の船底にトラップされかけたとか。。。つか、僕もブイロープには絡まれた。。。(恐)
親子で楽しくけんかしておられました。(笑)

*****

会のスーパーバイザーのF先生によれば、これから東京湾は一年で最も厳しい季節を迎えるとのこと。冬の間に育った全ての生物(ほとんどが外来種)は、夏の低酸素状態で死滅し、水温の下がる秋口に徐々に復活を始め、豊穣の冬を迎える。
陸上と違うのは、すでに固有種のほとんどが死に絶えたこの海では、再生の時に出現する生き物がいつも同じとは限らないということ。死の谷を越え、再生に向かう海が孕むのは、遠い外国からバラスト水に乗ってやってきたまだ見ぬ生き物たち。だからこの海でずっと潜り続けましょう。。。

御意! また、よろしくお願いします!!
次回は9月の休日/敬老の日死の谷を乗り越えた生き物に逢いにいく。

今日のお出かけは、超近場で羽田空港

飛行機をどこでもドアに例えた日記をいつか書いたっけ?正確にはこのドアは二枚ある。こっちのドアと向こうのドア。二つのドアは数百から数千マイルを隔てた異世界に設置されている。ドアの設置されたそれぞれの世界のゲートを我々は空港と呼び、ゲート間のメッセンジャーを飛行機と呼ぶ。それは二つの世界を結ぶパスボックス。パスボックスの中にいるときは、そのどちらの世界にもぼくは存在せず、ジェット機関が生み出す巨大な推力によって、冥界のごとき虚空を疾走している。

飛行機は不思議な空間だ。なるほど、客席にぼくらは確かにいるし、航空会社の乗客名簿と空中に充満する電波のセンサーは地球上のある一点に我々の影を射影できる。しかし、パスボックスの中にいる限り、ぼくらは世界と交渉を持つことはない。つまり世界から見れば僕らは不可視の状態、あからさまに言えば存在していないのだ。そう、シュレーディンガーのネコのように。

今飛んでるのは、どこなんだ?いったいどこなんだ?パスボックスの彼岸のドアは何に通じているのか?そんなことは、ドアがあくまでわかりはしないのではないか?

空港を飛行機が飛び立つ。彼方のドアを目指して。車輪が地上を離れる瞬間、見ろ、やつらはこの世のものではなくなっていくではないか!